年間売り上げ100億円 なぜ売れ続ける「白い恋人」を作れたのか(4/4 ページ)

» 2016年04月26日 08時00分 公開
[鈴木亮平ITmedia]
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北海道のお土産から日本のお土産へ

 発売した40年前から変えずに守ってきたものがロングセラーを生んでいるという話だが、もちろん変化してきた部分もある。2006年からは外国人観光客向けに、全国主要都市の国際線(免税エリア)のみ、販売を開始し“爆買い”に対応。毎年、その外国人向けの販売拠点は拡大させているそうだ。

 海外からの知名度も高く「その地域のお土産品よりも白い恋人が売れている場所も多い」そうだ。実際、本社に隣接する白い恋人パークに訪れる観光客の4割は外国人である。同社は今後も、外国人観光客の需要を開拓し、北海道のお土産から“日本のお土産”に成長させていくという。

photo 白い恋人パーク。多くの外国人観光客が訪れる

 北海道のお土産市場は日本全国の中でも激戦区だ。さまざまな企業が参入しており、六花亭の「マルセイバターサンド」、カルビーの「じゃがポックル」、ロイズコンフェクトの「生チョコレート」、有楽製菓の「白いブラックサンダー」など、とにかくライバルが多い。後発の企業に追随されないよう、常に成長していかなくてはならないと危機感を持つ同社は近いうちに新工場を設立し、生産力を強化していくという。

 同社は今後について「近年はお土産市場に新規参入してくる企業も多く、競争が激化しています。ただ、焦って何か特別なことをしようと思わずに、これからも“変わらないこと”を大切にしていきます」と語った。

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