野澤: お弁当の平均単価は13元、日本円にして200円ほど。安いですよね? なんとか高級なお弁当として20元(315円ほど)のモノを発売したことがあるのですが、なかなか売れません。コンビニを利用されるお客さんは「買ってすぐ食べたい」というニーズが強い。「買ってすぐ食べたいので、高級なモノでなくていい」という考えが強い。というわけで、なかなか高級なお弁当が定着しません。
土肥: でも、中国って物価が上がっているんですよね。そうすると、自然にお弁当の価格も上がっていきそうな。
野澤: 物価が上昇しているので、コンビニでも値上げをしている商品が多いですね。ただ、高級なお弁当は定着していません。
土肥: 難しいですねえ。商品開発のときに「これは絶対に売れる!」と思っていたのに、実際に売れなかったモノってありますか?
野澤: ここ数年、長い棒のような形をしたおにぎりがよく売れているんですよね。ということは、「日本でも販売している『手巻きずし』が売れるはず」と思ったんです。でも、全く売れませんでした。
土肥: (長い棒の形をしたおにぎりを食べる)うん、鶏肉をマヨネーズであえていて、おいしい。
野澤: でも、手巻きずしはダメでした。なぜか。ボリュームが少ないんですよね。
土肥: 確かに、この棒状のおにぎりは重い。先ほどの話と同じで、ボリュームが足りないのですね。
野澤: あと、手巻きずしってちょっと面倒ですよね。フィルムを開けて、のりを引き出して、そののりを下にしてごはんをコロンと巻かなければいけません。
土肥: 言われてみると、慣れていなければ難しいかも。
野澤: 日本で売れているモノをベースにして、こちらの人の口に合うようにアレンジをしているのですが、正解がまだ見つかりません。今後も「これはどうだろう? 現地の人の口に合うかな?」と試行錯誤を繰り返さなければいけません。
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