このような状況に追い詰められると、企業はこのように考えがちだ。
「それではデジタルテクノロジーを主役に据えて考えるようにしよう。まずは技術に詳しい人材をそろえて、徹底的にデジタル技術を理解した上で、ビジネスを立ち上げよう」
残念ながら、この方法ではビジネスは立ち上げられない。デジタルテクノロジーはあくまで手段だからだ。重要なのは、デジタルテクノロジーを生かして、新しい顧客を生みだし、事業を創造することだ。
ここで役立つのが最新キャズム理論なのだ。最新キャズム理論では、自社の新事業が市場でどのような状況にあり、どこに焦点を絞り、どのように支配していくかを考えていく。具体的には、次の3ステップの問いに答えながら進めていく。
- ステップ1:“Where?” 今、自社商品は技術市場モデル(TMM: Technology Market Model)のどこにいるか?
- ステップ2:“Which?” どこにフォーカスするか?
- ステップ3:“How?” ビジネスを刈り取るためにどうするか?
そして市場の圧倒的シェアを獲得し、市場を支配する。個別に見ていこう。
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