「2017年に大幅リニューアルした『黄金の味』の市場浸透に遅れが生じている」――エバラ食品工業は5月2日、こんな事実を明らかにした。エバラは同日、18年3月期の通期連結業績予想を修正すると発表。物流事業などの好調によって営業利益・最終利益を上方修正した一方、「黄金の味」が足を引っ張った影響で売上高は504億円(前回予想比0.3%減)にとどまる見通しだという。
「黄金の味」は1978年発売。焼肉のたれの人気ブランドとして定着しているが、エバラは17年に「顧客のライフスタイルやニーズが変化した」として、初となるリニューアルを実施。風味やパッケージ、ラインアップを大幅に刷新し、17年7月に再発売した。
リニューアルでは原料の3分の1を占めるフルーツピューレの製法を見直し、コクととろみを向上させた。「甘口」「中辛」「辛口」の味付けにも差をつけ、それぞれの特徴を際立たせた。容量も400グラムを廃し、360グラムと480グラムを新たに追加。単身からファミリーまで幅広い層に対応したラインアップをそろえた。
こうした工夫を凝らしたにもかかわらず、なぜエバラの“看板商品”は伸び悩んだのか。
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