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ヤフーが「企業内保育所」開設へ オムツ完備、読み聞かせも実施「週休3日」の次の一手(1/3 ページ)

» 2018年06月28日 09時15分 公開
[今野大一ITmedia]

 ヤフーは7月2日に、社員の産休・育休後の復職支援・継続就業支援を目的とした企業内保育所「ヒュッテ」を、本社が入居するビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京都千代田区)内にオープンする。内閣府が進める待機児童の解消と、仕事と子育ての両立支援に基づく「企業主導型保育事業」の国庫助成金を活用して開設し、運用していく。

phot 「ヒュッテ」はドイツ語で「山小屋」の意味。「子どもたちが集まって楽しく過ごせる場所」にしたいという

 ヤフーはこれまでも短時間勤務、時差勤務、育児休業制度のほかに、育児や介護を行う社員を対象にした「週休3日制度」など、子どもを持つ社員の多様な働き方を支援する制度を導入してきた。一方、「子どもの預け先が決まらず復職できない社員や、保育園を確保できても自宅や職場から離れた預け先に通園せざるを得ない社員もおり、日常の生活に支障をきたしていた」(川邊健太郎社長)という。

phot 内覧会冒頭にあいさつしたヤフーの川邊健太郎社長

 パソナのグループ会社で保育サービスを手掛けるパソナフォスターが運営し、保育料金は月額で7〜8万円程度を見込む。2歳児までの子どもを対象とし、定員は12人。保育士3人と保育補助2人を派遣し、常駐させる。開園時間は午前7時から午後8時までで、日曜祝日は休みだ。

 利用者の負担を減らすために、希望者にオムツを用意し、洋服や布団などを保育所内で洗濯する「手ぶら登園」を導入する。5歳までの子どもを一時的に預かる「一時保育」も全社員向けに実施する予定だ。

 保育所のテーマは「おはなしとどうぶつ」。絵本の読み聞かせを行うほか、室内には絵本に登場する動物たちが描かれている。公益財団法人東京子ども図書館が選書に協力した約500冊の絵本を配備し、保育所利用者以外の社員にも貸し出す。

phot 絵本の読み聞かせも行う

 東京ガーデンテラス紀尾井町内の野生生物も生息する庭園を散歩コースとし、自然と触れ合うことでの心身の成長を促すという。内覧会に訪れた、東京ガーデンテラス紀尾井町を運営する西部プロパティーズの齊藤朝秀取締役常務執行役員は「施設の中でいろいろな思い出をつくってほしい」と語った。

phot 西部プロパティーズの齊藤朝秀取締役常務執行役員
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