30〜50代のミドル世代は転職活動で給与交渉を行っても、希望の年収を実現しづらい――人材会社エン・ジャパンの調査でこんな実態が分かった。
転職コンサルタントに顧客の状況を聞いたところ、転職者の41%が「51万〜100万円」、17%が「101万円以上」の年収アップを望んでいるが、実際の上がり幅は「50万円以下」(27%)や「横ばい」(同)で合意するケースが多かった。
「51万〜100万円」は25%、「101万円以上」は8%にとどまっていた。
年収がダウンする人も13%いる。減収幅の内訳は「50万円以下」(6%)、「51〜100万円」(5%)、「101〜200万円」(2%)という結果だった。
では、ミドル世代はどうすれば希望の年収を実現できるのか。
エン・ジャパンは「今の仕事でもらっている年収以上の成果を挙げ、それを定量的に示すことが大切」と指摘し、現職で目に見える結果を出しておくことが年収アップには不可欠だと解説している。
ミドル世代が転職する際は年齢の高さもネックになるが、「実績から来る自信は企業にとって頼もしく、年齢制限よりも求められる傾向がある」と分析する。
選考に臨む前の準備も、高待遇を実現するためには重要だ。「キャリアと資格の棚卸しを行い、キャリアプランを明確にしておくべき。また、自分自身の強みをおおまかにではなくピンポイントで把握し、何ができるのか、何が求められるのかを自問しておくことが大事」という。
ただ、「職種に必要なスキル・資格・経験を書類に落とし込めていない場合は、そもそも書類選考で不合格になる場合もある」とし、希望年収に見合った能力を身に付けておくことと、書類で効果的にアピールすることの重要性も説いている。
同社は「あくまで評価するのは市場。それを意識して、常に市場価値を高めておくように」とアドバイスしている。
調査は7月3日〜12日にかけて、同社の転職求人サイト「ミドルの転職」を利用中の転職コンサルタント132人を対象に、インターネット上で実施した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング