通常の中途採用と異なり、募集時点では部署や職種を限定せず、応募者の経験や希望を聞いて、適する役割があれば採用する。そのため、採用人数の目標などは設定していない。これまでに採用されたのは石川さんと、ITエンジニア、工場のエンジニアの3人だ。
採用の効率は良いとは言えないが、入社後に活躍してもらうには、選考過程での妥協は禁物だ。芹澤さんによれば、シニア世代の応募者の傾向としては「俺はこれしかしない」と自分の役割を限定している人、前職での経歴を元に「マネジメントはできるけれどプレイヤーとして動くことはできない」という人、プライドが高すぎる人が多く、そうした人たちの採用は難しい。
石川さんは面接の際、「若い人からいろいろ言われても、話を聞くことができるか?」という質問をされ、「それに関しては大丈夫。与えていただく仕事に前向きに取り組む」と答えたそう。そして実際に今、「石川さんが来てくれてすごく助かっている」という現場での評判が芹澤さんの耳にも入ってくるそうだ。
「ご自身のキャリアをひけらかさず、『自分にできることをします』という姿勢が周りに受け入れられているようです。やはり人柄というのはとても大事ですね」(芹澤さん)
弱みだった「人」をどう変えた? アルバイト出身の女性役員が語るスープストックトーキョー流の働き方
ファンケルの「アクティブシニア社員」は会社に何をもたらすのか?
“リーマンショック解雇”を機にフレンチの道へ 元外資金融マンが描く「第3の人生」
世界が知らない“最強トヨタ”の秘密 友山副社長に聞く生産性改革
内気な野球少年が悲しみを乗り越えて大人気水族館の「カピバラ王子」になるまでCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング