最初に耳にしたとき、変態が7人いるのかと勘違いした人も多いのではないか。
栃木県内のセブン-イレブン(以下、セブン)で、破天荒すぎる言動を繰り返していたオーナー店長に、地域の方たちが付けた「変態セブン」という斬新なあだ名のことだ。
この一度聞いたら忘れられないパワーワードが登場したきっかけは、女性客に対して、ズボンのチャックから指を出し、みだらな言葉を繰り返す動画が公開され、マスコミの取材が現地に殺到したことだ。
その中では、耳を疑うような証言も出ている。
なぜ変態セブンは誕生したのか(写真提供:ゲッティイメージズ)
今から7〜8年前、ミニスカートを着用していた女性が買い物をしていたところ、オーナー店長が細長いパンを自分の下半身に当てて、「ねえ、僕と遊んでよ。遊びたいからミニスカート履いてるんでしょ」とそのパンを女性の膝に押し当ててきた。そこで、この女性の夫がセブン本部に苦情を申し立てたところ、オーナー店長は「謹慎」に追い込まれたという。つまり、セブン本部としても、変態セブンのことをかなり以前から認識していたのだ。
セブンには「一人あたり7、8店舗を担当し、オーナー様と綿密なコミュニケーション」(同社Webサイト)をとるオペレーション・フィールド・カウンセラー(以下OFC)という店舗経営相談員がいるのだが、なぜこの問題を放置していたのかという疑問もある。
ただ、個人的には、今回の問題は「オーナーとOFCを叩いて終了」という話ではない気もしている。
なぜ変態セブンはあそこまで狂ってしまったのか。なぜOFCは彼を放置していたのか。これらの謎をつきつめていくと、ある組織的な「病」が見えてくるからだ。
それは、「ドミナント戦略」だ。
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