米国債は、米国財務省が資金調達のために発行している国の債務証券です。米国政府が元本と利息の支払いを保証しており、信用度が非常に高いという特徴があります。為替変動の影響は受けるものの、償還まで持てば元本は保証されます。
次にどんなリスクがあるのかを確認したところ、外貨建債券の場合は次の5つのリスクがあることが分かりました。
発行体の財務状況の変化で支払い能力が低下したら、元本を割り込むことがある。
債券の場合、金利と価格は逆の動きをする。仮に市場金利が上昇すると債券価格は下落し、逆もまた成り立つ。
途中売却の場合、市場価格が購入価格を下回れば売却損が出ることがある。
市場価格に応じて途中売却が可能だが、現金化までには数日かかる。
購入時と比べて償還時に円高になる場合、円に戻すと投資元本を割り込む。
【訂正:2018年11月12日。初出で為替リスクについて、円安になっていると元本を割り込むと記載していましたが、正しくは円高の誤りでした】
米国債の場合、信用リスクについては、米国経済が破綻することは考えにくいので無視してよさそうです。ノーリスクで金利支払いが保障されるいわゆるリスクフリー資産であり、世界で最も安全な投資先と考えることができます。日本の債務残高対GDP比は、2017年度実績で236.4%と先進国中ワースト1。日本国債の方がむしろリスクが高いと言えるでしょう。
金利変動リスクと価格変動リスクは表裏一体。途中で資金需要が発生した場合、購入時点に比べてその時点の金利が上昇していれば、売却時の価格が投資元本を割り込むことになりますが、金利が下落していれば債券価格は上昇しますので、一部を売却して売却益を得ることができます。
また、米国債は機関投資家の日常的な売買取引の対象でもあり、流動性リスクは極めて低いと考えることができますが、今回は途中売却を考えず、償還まで持ち続けることを前提に購入することにしました。
残るは為替リスクですが、償還時に円高であれば、円安になるまで米ドルで運用できるようにしておくくらいしかすることがないですね。米ドルのままなら元本は保証されるわけですし、円転した場合の利益を狙うことよりも商品知識を得ることが目的なので、これでよしとします。
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