ではインデックス投資をするならいったい何を買えばいいのだろうか?
「世界市場ポートフォリオを、つみたてNISAで少しずつ積み立てていくのがお勧めです」
世界市場ポートフォリオというのは、全世界の株式に対して投資を行うインデックスファンドだ。どんなカテゴリーが伸びるとか、どの国が伸びるとか、そういった判断を必要とせず、世界全体の経済成長を資産増加につなげることができる。具体的なファンド名については、水瀬さんのブログで定期的に最新情報を掲載している。
つみたてNISAは、税金の優遇策があるのが特徴だが、意外なメリットもあるという。
「つみたてNISAがいいのは、途中で相場が良くなっても図に乗って追加投資ができないところ。上限が決まっているのは生活防衛資金を貯めるのにもいい」
株価が上昇していると、つい余計に投資したくなってしまうが、株価が高いときも安いときも関係なく投資を続けるのがインデックス投資では重要。つみたてNISAは、年間投資上限額が40万円と決まっているので、無理な投資にならず、並行して生活防衛資金も貯められる。
最後に、アルゴリズムに基づいて買い付けやリバランスを自動でやってくれるロボアドバイザーサービスについて聞いてみた。
「ロボアドバイザーは意見が分かれています。自分でリスクを計算して安いインデックスファンドを買える人はそれが一番安い。一方で、ロボアドバイザーは投資のトの字も知らない人にはお勧めだと言っている人もいます。仮想通貨やレバレッジのかかった商品で一発勝負するよりも、1%の手数料がかかってもロボアドバイザーは入り口として有用だし、そういう仕組みがないと広がらない。
ただロボアドバイザーの手数料1%は、私がインデックス投資を始めた頃のインデックスファンドの信託報酬に近いんですよ。現在は0.2%くらいまで下がっていますが、(1%の手数料を支払うのは)15年間の運用会社の企業努力を捨てるようにみえてしまう。暗黒の時代に戻るように思ってしまうんです」
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