元ハンズラボCEOで現在、メルカリのCIO(最高情報責任者)を務める長谷川秀樹氏が、志高きゲームチェンジャーと酒を酌み交わしながら語り合う本対談。「酒場放浪記」と銘打っているこの企画ですが、今回は“まだ飲めない”17歳の起業家をゲストにお招きしました。2018年6月、レシート買い取りアプリ「ONE」(ワン)の公開で一躍有名になったワンファイナンシャルの創業者でCEOの山内奏人さんです。
「ONE」(ワン)は公開するや否や一気にユーザー数が増え、レシートの登録数が25万に近づくという予想を超える反響があり、その日のうちにサービスを停止したことで話題になりました。
7歳からプログラミングを始め、12歳でベンチャー企業の仕事を請け負うようになったという山内さんはどのようにして育ち、今の世の中をどう見てどんなビジネスを仕掛けようとしているのでしょうか? 同業者目線、親目線、おじさん目線で気になるあれこれを、長谷川さんが聞きまくります!
長谷川: 「IT酒場放浪記」はこれまで60回くらいやってきたんですけど、酒が飲めない人が対談相手というのは初めてです(笑)。
山内さんは、どうしても「高校生」というところで注目されてしまうと思うんですけど、まずは「ONE」のことから聞かせてもらいましょう。どういうきっかけであのアプリを作ったのか。もしかして、あれが初めてじゃない?
山内: はい。今までにもたくさんやってきています。
長谷川: 何歳くらいからそういうことをやってるんですか?
山内: 最初に働いたのは12歳で中学1年生の時です。delyという会社の創業を手伝ってました。今はレシピ動画の『クラシル』で有名になりましたが、当時のdelyは「Uber Eats」みたいな事業をやっていて、僕はエンジニアとして店舗側の売上管理のシステムを作ったりしていたんです。
長谷川: 一体、どういうつながりで、ベンチャーを手伝うことに?
山内: 僕は7歳くらいからプログラミングを始めて、11歳のときにコンテストで賞を取ったんですよ(※)。その後、起業家やエンジニアってどういうふうに働いているんだろうということに興味を持って、スタートアップが集まるイベントに遊びに行くようになりました。そうしたらEastVenturesという投資会社の(松山)大河さんに出会って、めちゃくちゃよくしてもらったんです。「シェアオフィス使っていいよ」と言ってくれて。家だとあまり集中できないので、シェアオフィスで作業していたら、たまたま隣の席がdelyの堀江社長でした。堀江さんから「プログラミングできるなら、うちの仕事手伝って」と言われたのがきっかけです。
※「中高生国際Rubyプログラミングコンテスト」の15歳以下の部で最優秀賞を受賞
長谷川: それが中1の頃ということは、5〜6年前?
山内: はい、だからキャリアは5〜6年で、結構長いです。
長谷川: 長いですね。じゃあ、おっさんにも結構慣れてますね? 相手が年上だろうとなんだろうと、関係なくフラットに喋れるぞ、みたいな。
山内: そうですね(笑)
長谷川: じゃあ、それ以来、いろいろ事業を試してきて、今回の「ONE」でドカンと来ちゃったと?
山内: たまたま今回、という感じでした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング