性的マイノリティーの総称の1つ、LGBT。近年日本でも認知が進んできた概念だが、当事者にとってはまだまだ日常生活で不便さや不快な思いを感じることが多いようだ。TOTOの調査によると、生まれた時の性と自認する性が異なる「トランスジェンダー」の人の約3割が「外出先のトイレに入る際、周囲の視線にストレスを感じる」と回答した。
調査は同社がシンクタンクのLGBT総合研究所(東京都港区)の協力で18年9月に実施した。トランスジェンダーとシスジェンダー(体の性と自認する性が一致している)の人、各約400人にWeb上でアンケートを取った。
外出先でのトイレ利用の際、どんなことでストレスを感じるかトランスジェンダーの人に聞いたところ(複数回答可)、1位は「トイレに入る際の周囲の視線」で31.1%となった。2位は「トイレに入る際の周囲からの注意や指摘」(23.5%)、3位は「男女別のトイレしかなく、選択に困ること」(21.4%)となった。トランスジェンダーでない周囲の大多数の人間からの視線や指摘を気にしている実態が明らかになった。
「他者の視線を気にせず自由に選べる場合、どのトイレを利用したいと思うか」という問い(複数回答可)に対しては、「生まれが男性、性自認は女性」の人の場合に男性トイレが多かったものの、体の性別に合ったトイレと性自認に合わせたトイレ、両方の回答が挙がった。トランスジェンダーの人々のトイレに対する志向の多様性を示しているとみられる。
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