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» 2019年01月18日 08時00分 公開

守れる命を守るため:ホリエモンが政治家に頭を下げてまで「子宮頸がんワクチン」を推進する理由 (1/6)

ホリエモンはなぜ「子宮頸がんワクチン」を推進しているのだろうか。その裏には、政治に翻弄された「守れるはずの命」があった。

[今野大一,ITmedia]

 2018年12月にグロービス経営大学院東京校にてイベントが開かれ、ホリエモンこと堀江貴文氏らが全国から選抜された約240人の大学生らに講演した。「創造的破壊から生まれる日本の未来 〜100の行動2.0〜」と題されたパネル討議では、グロービス経営大学院 学長の堀義人氏がモデレーターを務め、堀江氏のほかにサキコーポレーションの秋山咲恵氏、衆議院議員の平将明氏が登壇。堀江氏が政治に働きかけてまで、子宮頸がんワクチンを推進する理由を語った。

phot 堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダーおよびロケット開発事業を手掛けるインターステラテクノロジズのファウンダー。現在は宇宙関連事業、作家活動のほか、人気アプリのプロデュースなどの活動を幅広く展開。19年5月4日にはインターステラテクノロジズ社のロケット「MOMO3号機」が民間では日本初となる宇宙空間到達に成功した。2015年より予防医療普及のための取り組みを開始し、2016年3月には「予防医療普及協会」の発起人となり、協会理事として活動。予防医療オンラインサロン「YOBO-LABO」にも携わる。著書に『健康の結論』(KADOKAWA)『むだ死にしない技術』(マガジンハウス)『ピロリ菌やばい』(ゴマブックス)など多数(以下、写真提供:一般社団法人G1 撮影:竹内弘真)

政治でしか変えられない

 確かに衆院選に立候補したことはありますが、基本的に僕は政治にそれほど関わっているわけではありません。たださまざまな活動をしていて思うのは、「政治に関与しなくても変えられることはある。だけど、政治に関与しないと変えられないこともある」ということです。これが結論ですね。

 子宮頸がんワクチンの問題に関して僕が推進を始めたのは、「この問題は政治が動かないと解決しない」ということを実感したからです。僕は「予防医療普及協会」という組織の活動をしています。取り組みを簡単に説明すると、これまでの医療は、どちらかといえば、「病気になってからどうやって治療するか」にフォーカスをしてやってきたんですね。一方で、「予防」は、医療業界ではあまり注目されていない分野なのです。僕自身も驚いたんですけどね。

 僕は大学生のころから医療に興味がありました。本気で医学部に入ろうか、と思ったくらいです。結果的には入らなくてよかったと思っていますが(笑)。1人の医師としてやれることは非常に少ないということが分かったので、僕の性格には恐らく合わなかったからです。でも医療には関わりたいと思っていました。だから先端医療であるiPS細胞、再生医療などの分野で、何かビジネスを立ち上げようと考えていました。

 そこで、最先端技術などを取材するメディア「ホリエモンドットコム」を立ち上げました。今でも『日経サイエンス』という雑誌はありますが、昔は『科学朝日』などの科学技術に造詣の深い雑誌が割と普及していたのです。ですが今は少なくなっていて、Webでもきちんとしたメディアがあまりないと感じていました。今は科学リテラシーがものすごく不足していると思っています。だから原発事故が起きたときも「とにかく放射能が怖い」とか、「よく分からないんだけど見えないから怖い」という話になってしまうのです。学校で科学の勉強は一応していると思うんですけどね。

phot 左からグロービス経営大学院 学長の堀義人氏、堀江氏、衆議院議員の平将明氏、サキコーポレーションの秋山咲恵氏
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