ユーザーの反応として最も目立つのは味に関する高い評価だが、その次に目立つのはタイマー搭載要望だという。
焼き芋メーカーにはタイマーが搭載されていない。タイマーの搭載は開発時も議論になったが、見送られた。榑林氏は「完成されたデザインを崩してでも、タイマーを搭載したほうが、売り上げが伸びるかどうかを見極める必要がある」という見解を示す。
また、タイマー以外では、プレートの種類を増やすかどうかも今後の検討課題だ。2枚1組で使い、上下で挟み加熱してつくる……と限定されることもあるが、この点についても今のところ慎重だ。「プレートの種類を増やせばお客さまが喜んで買ってくれるわけではありません。プレートの価値は本体が売れてこそ生まれるもの。それに、メインはあくまでも焼き芋です」と榑林氏は言う。
同じものをずっと販売していると売れ行きはやがて鈍化するので、いずれリニューアルが検討されることだろう。売れ行き好調な一方で、試行錯誤する日々が続きそうだ。
大澤裕司(おおさわ・ゆうじ)
フリーランスライター。1969年生まれ。月刊誌の編集などを経て、2005年に独立してフリーに。工場にまつわること全般、商品開発、技術開発、IT(主に基幹系システム、製造業向けITツール)、中小企業、などをテーマに、雑誌やWebサイトなどで執筆活動を行なっている。著書に『これがドクソー企業だ』(発明推進協会)のほか、ITmedia ビジネスオンラインの人気連載をまとめた『バカ売れ法則大全』(行列研究所/SBクリエイティブ)がある。
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