嵐の会見は「100点」、その理由は?スピン経済の歩き方(2/5 ページ)

» 2019年01月29日 08時00分 公開
[窪田順生ITmedia]

5人の役割分担ができていた

 では、嵐の会見はどのあたりの「ツボ」を抑えていたのかというと、まず大きかったのが、5人の役割分担が非常にしっかりとできていたことが挙げられる。

 朝から晩まで会見の様子がテレビで流れているので、なんとなくお気付きの方も多いかもしれないが、実は今回の会見をよく見てみると、質問や発言の種類によって、メンバーの役割が明確に分かれていることに気付くはずだ。それは、大まかに分類すると以下のようになる。

大野さん:決断にいたったプロセス、活動休止に対する自分の思い

櫻井さん、二宮さん:「嫌な質問」に対する処理

松本さん、相葉さん:閉塞的なムードになった時のフォロー

 「そんな役割なんて決まってない! 心のままに素直に気持ちを述べた5人におかしなイチャモンをつけるな!」という嵐ファンの皆さんからの怒声が聞こえてきそうだが、役割分担がダメだとかズルいだとか言いたいわけではない。

 むしろ、複数人が登壇する会見では個々がしっかりと役割分担することで、おかしな失言や誤解を招くリスクは劇的に減る。これは大企業の経営陣などでも十分な打ち合わせと訓練をしないとできない。それをさらっとやってのける嵐の皆さんのチームワークが素晴らしいと申し上げたいのだ。

 中でも今回の会見で非常に光っていた、というか大成功に導いたキーマンが、櫻井翔さんと二宮和也さんである。分かりやすいのが、今批判が殺到している「お疲れ様でしたという声もある一方で、無責任という指摘もあると思う」という記者の質問を、櫻井さんが非常にうまく処理をしたケースだろう。

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