最近、「平成最後の」という言葉をよく聞くようになりました。「平成最後の紅白歌合戦」「平成最後の箱根駅伝」などです。すでに案内されている通り、2019年4月1日に新元号が発表され、5月1日より実際に用いられる予定です。今回は、その新元号の候補について、やや頭の体操的ではありますがフレームワーク思考で検討してみましょう。
フレームワーク思考とは、物事を「枠組み」で考える思考法のことです。例えば、中途採用すべき人材の要件を「即戦力となる能力」「組織文化へのフィット感」「年俸の妥当性」といった枠組みで検討する、あるいは夫と離婚すべきか否かを「愛情」「経済の安定」「子どもへの影響」で判断するなどです。
フレームワーク思考は、物事をとりとめもなく考えることに比べると思考のスピードが速くなりますし、出てきた結論の説得力も高まります。例えば先の「中途採用すべき人材の要件」について言えば、フレームワークで考えることで、より妥当性の高い人材を採用することにつながりやすくなるのです。そして、その結論は例えば次のように表現することが可能です。これはクリティカル・シンキングで教えているピラミッド・ストラクチャーをインデントの形で示したものとなります。
【結論】Aさんを採用すべきだ
−前職でのパフォーマンスも高く、スキル的には全く問題ない
−自社とのカルチュラルフィットにも問題はない
−年俸も折り合える範囲である
では、いよいよ新元号に話を移しましょう。ここでは、解決すべき課題は「新時代にふさわしい元号を決める」となります。ビジネスシーンにおける実際の問題解決(課題解決)では、既存の常識にとらわれないゼロベース思考も非常に重要なのですが、ここではほぼ常識化している「元号は漢字二文字。過去の元号(247個)は再度用いない。不吉な文字は使わない」などは所与の条件としましょう。つまり、「平成PartII」や「夜露死苦」「安新ゲートウェイ」といった独創的なもの(笑)は除外するということです。
では、元号の妥当性を考えるフレームワークにはどのようなものがありそうでしょうか。いろいろなものが考えられそうですが、ここでは(1)縁起がいい、(2)使いやすい、(3)不都合が小さい、(4)その他の違和感がない、の4つで考えましょう。そしてそれぞれはさらに一段階下位のフレームで考えることが可能です。例えば、以下の表のようなイメージです。
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