土肥: rainyのサービスを利用している人のことを「フレンズ」と呼んでいるんですよね。では、次にフレンズの話を聞かせてください。利用者はどのくらいいて、どういった人たちがいるのでしょうか?
山根: セクシャルマイノリティ、主婦、経営者など、これまで40人ほどに利用していただきました。
土肥: どんな使い方をしている人が多いのですか?
山根: 利用されている人たちからは、このような声がありました。「友人・知人に言えない悩みを相談できる」「責任がある立場の人間だけれども、愚痴を言える」「他人に言ってはいけないことも、言える」と。なぜ私たちに悩みなどを相談することができるのか。やはり、日常の人間関係ではないからだと思うんですよね。
サービスを申し込んで、最初のころは悩みを打ち明ける人が多い。しかし、毎日新しい悩みが生まれてきて、その相談にのってほしいという人はいません。基本的に、朝と夕方にLINEで連絡を入れるのですが、「おはよう」とか「こんにちは」といった日常会話のやりとりに、喜びを感じられている人が多いですね。「少し元気になることができた」「疲れているときに、声をかけてもらえるとうれしい」「前を向くことができるかも」といった声をよく聞きます。
土肥: 添い寝サービスを利用する人はどのくらい?
山根: 実は、全体の1割もいないんですよね。「添い寝サービス」と名乗ってはいるものの、9割以上の人は使っていません。
「添い寝」と聞くと、危険なのでは? 大丈夫なの? どこまで? と思われるかもしれませんが、密着する、足をからめるなどはNGです。キャストが「嫌だなあ」と感じることは、できません。添い寝ができるのは2回目以降で、最初はカフェなどで話をする機会を設けています。
あと、2人きりになる場合、キャストの心拍数を計測していて、会話も録音しています。何かあれば分かるようにすることで、問題が起きにくい仕組みにしています。
土肥: サービスを始めるにあたって、弁護士に相談しましたか?
山根: はい。サービスの範囲、規約、安全性など、いろいろ教えてもらいながら仕組みをつくりました。フレンズにはできるだけ元気になってもらいたい、笑顔でいてもらいたいと思っているので、これもしたいあれもしたいと考えているのですが、法律上できることとできないことがあるんですよね。
例えば、料理。温かい料理をつくって一緒に食べることができればいいなあと思っていても、私たちが食材を購入することはできません。衛生の専門家ではないのに、「ついうっかり買ってしまった」といった言い訳は許されないので、そこはきちんとやっていかなければいけません。
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