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» 2019年04月02日 05時00分 公開

リスクだらけの首都・東京 在京企業が本社移転を考えるべき深刻な理由「首都機能マヒ」が日本を止める(4/6 ページ)

[福和伸夫,ITmedia]

現代版 参勤交代制

 東京にある会社は、真剣に本社の移転を考えた方がいいでしょう。都内に住まなければいけない人は、家族まで巻き込まないために単身で住むのがベストです。中央官僚の危機管理担当者は、みんな都心に単身で住んでいます。キャリア官僚や一流サラリーマンは、地方への単身赴任が多いのです。サラリーマンも意識を変えないといけません。

 どうやって知恵がある人を地方に戻すか。何もみんな家族を連れて東京に来ることはありません。ふるさとに家族を置いて、東京に単身赴任をする。地方赴任地はふるさとを優先する人事システムです。

 そうすることで、子どもは豊かな環境で生まれ育ちます。家が広く物価も安いので、子だくさんでも大丈夫です。田畑や山を駆け回り、たくましく育つことでしょう。お父さんが地元の支店に配属されれば、一緒に住めるようになります。テレワークなら、東京本社にいても一緒にいる時間はたくさんとれます。とっても簡単なことです。地方に拠点を置いて、ときどき東京に来る、現代版の参勤交代システムを確立すべきではないでしょうか。そうすれば、生まれ育った地域に知恵も残り、地方創生も容易にできます。

 日本中の企業が、本社を東京に移転させてボロボロになっています。例えば、本社が地方にある関西や中部の雄であれば関経連や中経連の会長になって地元をどうするかを考えることができます。でも、いったん東京に本社を移してしまえば、ただの大会社の一つになってしまいます。そうすると、「わが地域を守る」という意識、郷土愛もなくなってしまいます。東京の企業になっても東京のことは考えないものです。東京は特殊な地域で街づくりは都がやらずに、みんな「民」に任せています。

 東京を考えない東京の企業で、例外と思えるのは、不動産の「森ビル」です。港区のローカル企業として出発し、とてつもない地元愛を感じさせます。港区でビルを立て、本社も出ていかず、その特徴を生かして今の発展を築いています。街おこしもやっていて、防災についても頑張っています。

phot 森ビルは防災にも注力している(森ビル「逃げ出す街」から「逃げ込める街」へ 森ビルの総合震災対策より)

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