新築の一棟アパートを買ってすぐ、山田さんは次の物件を入手する。
「アパートからの収入を元手にして、金額が小さくて、利回りが高い物件を探しに行きました。見つけたのが埼玉の築33年、部屋の中もけっこうきれいだったんです」
埼玉在住の山田さんにとっては、勝手知ったる地元。不動産のサイトをチェックし続け、相場観を養った。
「毎日サイトをルーティンで見るようにして、探します。このときの物件は、半年見続けて見つけました。最初は基準が分からないんですね。土地と金額の相場観が養われてくるまで物件資料を100枚とか200枚とか見て、Excelにプロットするんです。例えば、横軸に築年数、縦に金額など。基準を決めて見ていくと、お、安いというのがたまに出るんです」
購入したこちらの物件、価格は250万円だったが家賃は月額5.9万円だという。単純に利回りを計算すると、なんと28%だ。
「いや28%なんて数字は幻なんですよ。管理費と修繕積立金をガツンと引かれるんです。残りからローンを返して。管理をお願いすれば家賃の5%も引かれます。家賃月額5.9万のファミリー物件ですが、手元に残るのは月2万円くらいです」
この物件を購入するのにほとんど現金は使っていない。日本政策金融公庫で300万円のフルローンを借りて買った。それにしても、ここまで安い物件は逆に不安にならなかったのだろうか?
「その物件の背景ってとても大事だと思うんです。私は500万だった物件を250万円にしてもらって買っていますが、不動産の価格には理由があるわけです」
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