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従来の縦割組織から市役所はどこまで変われるか 全国最年少市長と“公募”女性副市長の改革子育て世代が住みやすい街に(2/3 ページ)

» 2019年05月31日 15時00分 公開
[村田朱梨ITmedia]

幹部が変わらなければ、組織は変わらない

 林さんが副市長に就任したのは17年10月。任期4年という短い期間で、子育てしやすい街を実現するにはどうすればいいか――。そう考えて、林副市長が最初に取り組んだのが市役所の組織改革だった。

photo 任期中の林さんの戦略
photo 林有理副市長

 四條畷市役所はもともと縦割組織で「複数の部署が実は同じ問題に取り組んでいた」「部署同士の連携が取れず、プロジェクトが進まない」といった課題を抱えていた。林副市長は「幹部が変わらなければ、組織は変わらない」と思い、部長クラスの職員を招集し、週1で会議を開催することにした。

 全ての部署に1年間の構想を書かせ、市役所で実施予定の全プロジェクトを把握。会議のたびに「どのプロジェクトがどこまで進んでいるか」を徹底的に洗い出した。当初は職員から「前代未聞や」と言われたが、会議を続けるうちに職員の発言も増え、議論も活発になっていった。

 「現在は会議のペースを2週間に1回に落としたが、問題なく進められている。新しいプロジェクトが出てきても、他部署とも連携してスムーズに進められるようになった」(林副市長)

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