なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
インタビュー
» 2019年06月12日 08時03分 公開

水曜インタビュー劇場(旋風公演):行列ができた「ワークマンプラス」、その後どうなったのか? (5/6)

[土肥義則,ITmedia]

常連客にOKでも、一般客にNGな接客

土肥: オペレーションを点数化しているということですが、どんなところを見ているのでしょうか?

土屋: 例えば、接客。お客さんから「タオルはどこですか?」と聞かれているのに、指をさすだけといったケースがありました。こんな対応をすると、一般のお客さんは怒ってしまいますよね。だからダメ。

土肥: いやいやいや、現場で働かれている人でも怒るでしょ。「なんだよ、その態度は」といった感じで。

土屋: いえ、指をさすだけでもうまく回っていたんです。お客さんは常連ばかりなので、お互いのことをよく知っている。お客さんが店内に来られて、「来たよ」と言った場合、どういった接客をしているのか。「来たかい」と言っているんですよね。このやりとりを目の当たりにすると、「店の人はエラソーだな」と思われるかもしれませんが、接客的にはものすごくいいんです。

 なぜ、いいのか。お客さんの声を聞いただけで、店の人間は誰が来たのかを把握できているから。その後、お客さんから「いつものある?」と聞かれて、「あるよ」と答えて、商品を出す。「あるよ」という言葉だけを切り取ると、「失礼な人だなあ」と感じられると思うのですが、そのお客さんが何を求めているのかも把握している。だから、トラブルにならない。

 常連客に対しての接客はものすごくいいのですが、一般客にとってはダメ。というわけで、現在接客をどうすればいいのか、いろいろ変えているところなんです。

ワークマンの内観

土肥: 残りの既存店も、ワークマンプラスに変更するのでしょうか?

土屋: いえ、その予定はありません。先ほど申し上げたように、ワークマンの1店舗当たりの売り上げは平均1億円ほどですが、すでに2億円ほどのところがあるんですよね。そうしたところは、現場で働く人たちにとってなくてはならない存在なんです。例えば、履き慣れた足袋があるのに、プラスに変更することで、いつもの商品を買えなくなるかもしれません。常連客に迷惑をかけてはいけないので、そうした店をすぐに変更することは難しい。ワークマンのままで運営していくところは、全国で50〜60店ほどになるかもしれません。

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