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ヘビーユーザーが多くてブランド力が高いのはセブン? ファミマ? ローソン?調査で見えてきたものとは

» 2019年07月06日 07時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 コンビニ業界はセブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソンの3強体制が確立した。それでは、ヘビーユーザーが多くて、ブランド力の高いチェーンはどこなのか? 調査会社のニールセンが6月14日に発表した調査結果から分析してみよう。

photo やっぱりセブンが強いのか?(写真提供:ゲッティイメージズ)

 2019年版「ニールセン ショッパートレンド調査」は、小売りチェーンのブランド力を「ストア・エクイティ・インデックス」(SEI)という指標で捉え、競合チェーン間の比較を行ったものだ。大手3社のSEIを比較すると、セブンが4.5、ローソンは2.2、ファミマは1.9という結果になった。ニールセンはSEIが3以上あると「ブランド力が高い」としている。ローソンとファミマのSEIは「普通〜やや強い」にとどまった。

 セブンには際立って多くのヘビーユーザーがいることも明らかになった。ヘビーユーザーを表す「推奨」「好意1番目」「最頻来店者」の割合が、セブンはファミマとローソンの倍以上という結果となった。これは、何度も来店したり、「セブンの●●の商品がおいしかったよ」と周囲に推奨する客がセブンには多いことを示している。セブンのPB(プライベート・ブランド)である「セブンプレミアム」の商品力の高さには定評がある。例えば、カップ麺の「蒙古タンメン中本」や冷凍カップチャーハン「炒め油香るチャーハン」などは大きな話題となった。本調査は、こういったセブンの強さを改めて裏付けたといえよう。

photo セブンの蒙古タンメン中本シリーズはロングセラーになっている(出所:セブン‐イレブン公式Webサイト)

 では、ブランド力に貢献するのはどのような要素なのだろうか。ニールセンの調査では、貢献度が高い順に「お弁当や飲み物の品質が高い」「取り扱っている食料品や日用雑貨商品が価格の割に品質が良い」「高品質の商品/プレミアムブランドを取り扱っている」「お買い物をするのが楽しい/売り場を回るのが楽しい」という項目が並んだ。一方、あまりブランド力に貢献しない要素としては「駐車しやすい」「レジで並んだり待ったりしなくてよい」「売り場が清潔で衛生的である」「商品陳列がうまい」などが挙げられた。

 最もブランド力に貢献しない要素は「営業時間が長い(早朝や深夜に営業している)」だった。調査に関わった流通サービス事業部の桂幸一郎事業部長は「逆に言えば営業時間を短くしてもブランド力には特に影響がないということです」とコメントした。

 この調査は2018年11月27日〜12月13日にかけて、18〜65歳の男女を対象に行われた。インターネット上で、5253人が回答した。

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