飲み屋街で24時間営業の本屋さん、支持される理由とは親子3人でシフト(2/5 ページ)

» 2019年07月17日 06時00分 公開
[沖縄タイムス+プラス]
沖縄タイムス

 「ブックスおおみね」は1982年、輝浩さんの父、浩邦さん(69)が始めた。元々は、木材関係の営業職として働いていたが、ケガで思うように動けなくなった。無類の本好きだったこともあり、脱サラをして書店を開いた。朝8時ごろ店を開け、夜8時か9時ごろ閉める。母の明美さん(68)と切り盛りしていた。

店内の一角は、沖縄の人に売れる沖縄関連本が占める

 輝浩さん、高校生。父から店でアルバイトをするようにお願いされた。

  「僕がアルバイトに入ると、両親が休める時間が作れるんです。学校から帰って、店の手伝いをしていたんですが、そのころからお客さんに24時間営業をしてほしいと要望をもらうようになりました。夜の街なのに、本屋が空いていないと。お客さんからの声は多くて、まだ沖縄でコンビニが少なかった90年ごろ、24時間営業に変わりました」

 あれから約30年、24時間営業を続けている。69歳の父、浩邦さんが午前1〜8時、68歳の母、明美さんが午前8時〜午後4時、長男の輝浩さんが午後4時〜午前1時の固定シフト。輝浩さんの双子の弟、次男の浩之さんは入荷や配送、営業を担当している。

  「休みは元旦だけ。家族そろってご飯を食べるのは、正月だけです。僕の場合は、お盆のエイサーもここ何十年、見たことがないですね。近所から聞こえてくる音を楽しんでいます」

Copyright © The Okinawa Times All rights reserved.