―― 米MicrosfofのOne Microsoft Partner Group(ワンマイクロソフトパートナーグループ)バイスプレジデント グローバルシステム インテグレーター ビジネス担当というのはどんな仕事ですか。
平野 ご存じのように、Microsoftはモノ売りや箱売りから脱却し、クラウド時代の到来や、デジタルトランスフォーメーションの支援、社会変革への貢献という観点から、バリュークリエイション型ビジネスにシフトしようとしています。そのためには、業種、業態といったインダストリーにもっと深く入っていく必要があります。
その際に、これまでのシステムインテグレーター(SI)との関係を強化するだけでなく、マネジメントコンサルティングを含めたインダストリーのスペシャライズパートナーとの連携が極めて重要になり、今後の成長においても大切な取り組みとなります。これを担うのが、グローバルシステム インテグレーター(GSI)ビジネス部門です。ここではアクセンチュアや富士通といったパートナー企業が対象になります。
これまでにもGSIというファンクションはあり、GSIに力を注いでいくという方針は、半年以上前から始まっていました。しかし、担当バイスプレジデントを置くのは今回が初めてです。その点でも、Microsoftがパートナー戦略において、GSIを重視し、これをもっとドライブする必要があると判断していることが分かります。その仕事を私が担うことになります。
Microsoftの営業部門の社員が、GSIが持つ素晴らしいケーパビリティーを理解し、それを生かしてビジネスをドライブしたり、これまでは入れなかったビジネスに入っていけたり、ビジネスの幅を広げたりといったことが可能になります。
GSIに関わっている社員は数100人規模になりますが、本社機能はコンパクトにし、各国の組織とはいろいろな形で連携します。日本マイクロソフトでも、高橋美波執行役員常務が率いるパートナー事業本部の中にGSIの担当がいて、彼らは私にレポートすることになります。
一方で、GSIに対しては、Microsoftに特化した技術やスキルを早く蓄積していただき、Azureを活用したSIビジネスを拡大していただく支援を行っていきます。パートナーにとっては、Azureを売ることが目的ではなく、それがKPIではありません。Microsoft製品のビジネスとSIビジネスは、1対10や1対9といった比率であり、いかに、SIビジネスを拡大するかが重要なテーマです。
それを伸ばすために何ができるのかということを考えていきます。トータルで1兆円規模のビジネスを、どうやって3倍規模にまで拡大していくかということに果敢に取り組んでいきます。まずは、どこにフォーカスしていくかといったところから始めることになりますね。
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