調査リポート
» 2019年09月30日 13時00分 公開

働き方改革関連法から半年で:中間管理職の7割「残業時間減っていない」 “身代わり残業”で「仕事量増」も3割

働き方改革関連法施行から半年がたったが、7割以上の中間管理職の残業時間は減っていない。リクルートスタッフィングの調査によると、部下の残業削減のために自分の仕事が増えている人も3割以上に上った。

[ITmedia]

 働き方改革関連法の施行から半年。この半年で、7割以上の中間管理職は残業時間が減っていない――。リクルートスタッフィングが9月30日に発表した調査結果でその実態が明らかになった。中間管理職のうち、6割の残業時間は以前と変わらず、1割以上は「増えた」と明かした。

働き方改革の一方で、管理職の残業時間は……

 管理職に対して、4月の働き方改革関連法施行以降の残業時間の変化について聞いたところ、22.1%が「やや減った」、3.9%が「とても減った」と答えた。一方、「変わらない」という回答は61.2%に上り、9.2%が「やや増えた」、3.6%が「とても増えた」という回答だった。

 所属部署や課全体の残業時間についても、「変わらない」が54.6%と最多。一方で、30.1%が「やや減った」と答えており、自身の残業時間と比べて「減った」という回答が多かった。

4月の働き方改革関連法施行後の残業時間の変化(リクルートスタッフィング調べ)

 自身の残業時間について、「とても増えた」「やや増えた」と回答した人にその内容を聞くと(複数回答)、71.7%が「所属部署・課における管理業務」と答えた。次いで、「部下のサポート業務」(58.5%)、「他部署・課との調整業務」(49.1%)と続いた。

残業が増えた人に聞いた、職務内容(リクルートスタッフィング調べ)

 また、「部下の残業時間削減のために、自身の仕事量が増えていると感じるか」という質問では、「とても感じる」「やや感じる」と答えた人が34.2%に上った。

部下の残業時間削減のために、自身の仕事量が増えていると感じるか(リクルートスタッフィング調べ)

 では、残業時間を減らすために何が必要なのか。部署全体の残業を減らすために「自分に足りないスキル」を聞いたところ(複数回答)、「リーダーシップ・意思決定」(41.3%)、「仕事を振り分けるスキル(ジョブアサイン)」(33.0%)、「プロジェクトマネジメント」(32.1%)が多くの回答を集めた。さらに、実際に残業時間を削減するために実施したいことについては(複数回答)、64.3%が「無駄な業務の削減」と回答。次いで「部下のスキルアップ」(45.6%)だった。

残業時間を削減するために実施したいこと(リクルートスタッフィング調べ)

 今回の「中間管理職と働き方改革」調査に対して、健康社会学者の河合薫氏は、「『残業削減!』という会社が立てた錦の御旗を守るために、“身代わり残業”にあえぐ中間管理職が増えている」とコメントを寄せた。

 その上で、「そもそも残業削減が働き方改革の代名詞になっているが、それだけに手をつけたところで問題は解決しない。そこで働く全ての社員が『生き生きと働ける職場』をゴールにすることが肝心」「会社の要である管理職の健康にもっとクローズアップすることが必要不可欠。中間管理職は一人きりで頑張るのではなく、周りの傘を借りてパフォーマンスを向上させなくてはならない」と指摘している。

 調査は7月12〜13日にインターネットで実施。従業員数300人以上の企業に勤める25〜65歳の管理職412人から回答を得た。

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