クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向
連載
» 2019年10月15日 07時00分 公開

池田直渡「週刊モータージャーナル」:クルマの「つながる」が分からない (1/6)

「コネクティッドカー」つまりつながるクルマとは何かを、明瞭にスパッと説明できる人はほとんどいない。それはなぜか。音声認識を使って音楽を流せるというようなエンターテインメント要素の話と、車車間通信、車路間通信を使って安全性を向上させようという骨太の話が、混ざって語られるところに混乱の元がある。

[池田直渡,ITmedia]

 最近のトヨタが頻繁に使う言葉が「コネクティッドカー」。要するにつながるクルマだ。さて「このつながるクルマって一体何だ?」と問われて、明瞭にスパッと説明できる人は、トヨタの中の人にも実はあまりいない。というか筆者はまだお目に掛かっていない。

「スマホをつなぐと、いつものアプリがクルマで使える」とうたう、トヨタのディスプレイオーディオ

コネクティッドとは何か?

 「オペレーターと会話して、お出かけ先のレストランやホテルを予約できます」とか「万一交通事故を起こして意識不明になっても、クルマが事故を通報してくれて救援がやってきます」とか、「家の電気の消し忘れがクルマから消せます」とか「スマホの音楽をカーオーディオから流せます」とか。まあそのひとつひとつは事実なのだけれど、そんな断片をいろいろいわれても結局なんだか分からない。

 「戦争とは何か?」と問われて、「銃を撃ちます」とか「弾薬を補給します」とか「相手の位置を正確に突き止めることが大事です」とか言われても何だか分からないのと同じだ。

 プロイセンの軍人、カール・フォン・クラウゼヴィッツが、「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」と説明したことで初めて戦争が定義されたように、コネクティッドとは何か? という本質をそろそろ定義するべきではないか。筆者にそれができるかどうかは分からないけれど、ここでそれに挑戦してみることで、誰かがもっと良い説明をしてくれるようになるかもしれない。そんなことを思いつつ、今回はコネクティッドについて考えてみたい。

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