最近のトヨタが頻繁に使う言葉が「コネクティッドカー」。要するにつながるクルマだ。さて「このつながるクルマって一体何だ?」と問われて、明瞭にスパッと説明できる人は、トヨタの中の人にも実はあまりいない。というか筆者はまだお目に掛かっていない。
「スマホをつなぐと、いつものアプリがクルマで使える」とうたう、トヨタのディスプレイオーディオ
「オペレーターと会話して、お出かけ先のレストランやホテルを予約できます」とか「万一交通事故を起こして意識不明になっても、クルマが事故を通報してくれて救援がやってきます」とか、「家の電気の消し忘れがクルマから消せます」とか「スマホの音楽をカーオーディオから流せます」とか。まあそのひとつひとつは事実なのだけれど、そんな断片をいろいろいわれても結局なんだか分からない。
「戦争とは何か?」と問われて、「銃を撃ちます」とか「弾薬を補給します」とか「相手の位置を正確に突き止めることが大事です」とか言われても何だか分からないのと同じだ。
プロイセンの軍人、カール・フォン・クラウゼヴィッツが、「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」と説明したことで初めて戦争が定義されたように、コネクティッドとは何か? という本質をそろそろ定義するべきではないか。筆者にそれができるかどうかは分からないけれど、ここでそれに挑戦してみることで、誰かがもっと良い説明をしてくれるようになるかもしれない。そんなことを思いつつ、今回はコネクティッドについて考えてみたい。
- SUVが売れる理由、セダンが売れない理由
セダンが売れない。一部の新興国を除いてすでに世界的な潮流になっているが、最初にセダンの没落が始まったのは多分日本だ。そしてセダンに代わったミニバンのマーケットを、現在侵食しているのはSUVだ。
- 交通事故で誰も死なない社会に
1970年に1万6765人と過去最高を記録した交通事故死者数は、2017年には3694人と激減した。これは自動車の安全技術と医療技術の進歩によるところが大きい。しかし、本当は死亡者ゼロこそが理想なのである。今なお自動車メーカー各社はそのためにさまざまな技術を開発し、数多くの安全システムをクルマに搭載しているのだ。
- トヨタの新型「クラウン」はネット接続を標準装備 何ができる?
トヨタ自動車が来夏に発売予定の新型「クラウン」。「トヨタ初の本格的コネクテッドカー」と銘打ち、大々的に展開する方針というが、インターネットにつながることで具体的にどのような機能を持つのだろうか。
- トヨタとフォード、スマホと車の接続規格で企業連合
フォードとトヨタは、自動車内でスマートフォンアプリを利用可能にするプラットフォーム「SDL」を管理する非営利団体を設立した。自動車メーカー、ソフトウェアメーカー、電機メーカーなどが参加し、SDLの業界標準化を目指すという。
- 自動運転よりも“無人運転”が注目される理由
「無人運転車」と「自動運転車」は、それぞれ目指すゴールが違う。自動運転は個人が買って乗ることを前提としているが、無人運転には社会インフラを支える大きな役割が期待されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.