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コラム
» 2019年10月29日 14時07分 公開

「インスタ経験なし・50坪」から始まったうんこミュージアムが海を渡るまで仕掛け人4人はインスタ利用経験なし(3/5 ページ)

[鬼頭勇大,ITmedia]

うんこ合宿、うんこ視察旅行

 もともと、ALE‐BOX全体のフロアは400坪(約1322平方メートル)ほど。このフロアの50坪(約165平方メートル)ほどを使ってうんこの企画を実現する予定だったという。それが、打ち合わせを重ねるうちにどんどんとスペースを拡大していき、最終的には180坪(約595平方メートル)ほどで展開することになった。

 この裏には、徹底した企画の作り込みがあった。「うんこということもあり、方向性を1つでも間違えると大変なことになる」と小林氏が分析する通り、扱うトピックがトピックだけに、企画の最終形のデザインは重要だ。そこで、両社は「うんこ合宿」や「うんこ視察旅行」を実施した。

うんこ視察旅行の一幕

 うんこ合宿では、半日ほどをかけてうんこについてディスカッション。「うんこはなぜ面白いのか」「うんこのデザインは3段巻きか、4段巻きか」などの議論を通し、「個人個人のうんこに関する話題はなかなか口に出されない」や「世の中にはまだまだうんこに対する抵抗がある」という結論を得た。そこから、「固定観念を水に流す」「うんこの解放」というミュージアムの根幹となるテーマや、若い女性を中心としたターゲットも設定された。

 ただ、テーマ設定はできたが、具体的なコンテンツのつくり方や表現の手段については課題を感じていた。そこで、米ロサンゼルスへうんこ視察旅行に出かけることに。「われわれは4人ともInstagramをやっていない。若い女性向けに、ということは決まっても、『ピンクのうんこを天井から吊るしてみたら良いんじゃないか』といったイメージしかできていなかった」とALEの小林氏。

展示の見せ方や「インスタ映え」を視察

 視察旅行では、さまざまなインスタレーションが並ぶ「29rooms」などを視察し、展示の見せ方や「インスタ映え」に関する情報収集を行った。展示における導線のつくり方や、世界観の没入の仕方など「見せ方」だけではなく「隠し方」も学べたという。この「どう隠すか」はうんこミュージアムTOKYOにも生かされている。TOKYOの来場者は、入場するとまずうんこミュージアムに関する動画を見て、その後カラフルな便座が並ぶ「マイうんこメーカー」のエリアへと案内される。ここではうんこが大々的に存在しておらず、「うんこに対する飢餓感」(カヤックの阿部氏)を表現した。あえて前面にうんこを出さないことで、この後に続くうんこがあふれるスペースへの期待感を高める仕組みだ。

うんこミュージアムTOKYOの「マイうんこメーカー」では「うんこに対する飢餓感」を表現

 「合宿と視察旅行はかなり有意義だった」とカヤックの香田氏は話す。以降、新たな企画を立ち上げるたびに、合宿を定例的に開いているという。

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