ホリエモンがHPVワクチンを打った理由――ハヤカワ五味と語る「感染しない、感染させない、感染源にならない」堀江貴文が語る「予防医療」【後編】(5/6 ページ)

» 2019年11月28日 05時00分 公開
[田中圭太郎ITmedia]
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診療科の連携が必要

堀江: 女性だったら婦人科に行けば処方してくれると思いますが、男性がHPVワクチンを接種しようと思ったときに、迷いますよね。僕は知り合いのクリニックで打ってもらいました。こういう先進的な取り組みをしているクリニックの先生もいれば、リテラシーが低い先生もいますよね。

 全般的な話をすると、日本の場合は町の診療所の医師はリテラシーの低い人がいます。学会にもあまり足を運んでいなくて、未だに風邪の患者に抗生物質を処方しているようなところもあります。

ハヤカワ: 新しい薬の本を持っていなかったりしますね。

堀江:  でも、予防医療普及協会はいろいろな診療科の先生がいて面白いですよ。そこに産婦人科医の三輪綾子先生もいますけど、消化器内科の先生とかいろいろな先生がいて、みんな言うことが違いますね。「おたくの診療科はそんな感じなの」みたいな話もしています。

ハヤカワ: 私は最近、歯医者を探していましたが、歯医者は人によって本当にスタンスが違うので、誰が正しいのか分からないですね。

堀江: あと、医科と歯科は連携が全然取れていません。

ハヤカワ: それは本当にそうですよね。

堀江: 連携しているのは東京医科歯科大学くらいしかなくて。医科の方にも口腔外科があって、領域がかぶる部分があります。それなのにいがみ合っていたりしていますよね。

ハヤカワ: 面倒くさいですね。こっちからしたら関係ないですからね。

堀江: 本当に関係ない(笑)。歯周病菌が全身に与える影響の研究が進んだのも、最近だと思いますよ。歯茎の毛細血管のところから感染して、心筋梗塞や脳梗塞、動脈硬化などの原因になっているのではないか、といった研究がようやく最近増えてきています。

ハヤカワ: 結局、体は一つにつながっているわけですよね。でも誰にトータルで相談していいのか分からない。

堀江: 予防医療普及協会を作ったのはそのためでもあります。いろいろな診療科の先生たちが集まる場所ができて、ディスカッションがなされているから、それはいいことだなと思います。

ハヤカワ: そういう場が全国的に増えていけばいいなと思います。

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