さまざまな企業で導入が進むテレワーク。総務省の「平成30年通信利用動向調査」によると、2018年時点でテレワークを導入している企業の割合は19.1%。前回調査時の13.9%から大きくポイントを伸ばす結果となった。
一方、諸外国と比較すると浸透度はまだまだ低い。政府は20年までにテレワーク導入企業を12年度比で3倍にする目標を掲げている。先に引いた通信利用動向調査によると、12年のテレワーク導入企業率は11.5%。3倍となれば30%超の導入率となる。大幅に導入企業が増えた18年からさらに増える必要が出てくる。
各企業が導入を推進するためには、セキュリティの向上が不可欠だ。多くの企業が個人情報を扱うようになり、万が一情報が流出してしまうと、企業に大きな損失を与えてしまう。
しかし、テレワークをする人が全て、セキュリティやITに精通しているわけではない。中には「IT音痴」ともいうべき人がテレワークをするケースもあるだろう。こうした人がテレワークをする場合、どういった点に気を付ければよいのか。Webサイトの脆弱(ぜいじゃく)性診断やセキュリティコンサルティングを行うEGセキュアソリューションズ(東京都港区)の岡本早和子氏に聞いた。
岡本氏によると、テレワークには「セキュアブラウザ」「仮想デスクトップ」などいくつかの方法があるが、それぞれには制約も多い。コスト面からも、多くの人が単に「PCの持ち帰り」を行って自宅やカフェで仕事をするケースが多いという。「セキュリティ面から見るとPCの持ち帰りはやや不安。ただ、仮想デスクトップなどではサーバを介して作業するため、自分のPCで1秒で行えるような動作に数秒を要することもある。この遅延がストレスとなって、好まれない傾向にある」と岡本氏は話す。
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