お菓子を売るのになぜサブスク? 「snaq.me」がECでも店舗でもなく“定期便”を選んだワケ乱立するサブスクビジネス 成否のカギを探る(3/4 ページ)

» 2019年12月26日 10時00分 公開
[村田朱梨ITmedia]

新規利用をサポートする「SNSの口コミ」

 現在、snaq.meの利用者の約95%が女性で、特に多いのは働いているか子育て中の25〜40歳という。そうした女性の“プチご褒美”ニーズを意識し、おやつを届けるボックスは毎回違ったデザインにしているため、ボックスが届くたびに写真を撮ってSNSにアップする人も増えてきた。それが、新規利用者獲得の一助にもなっているという。

 「何が届くか分からない、毎回中身の違う定期便は、SNS投稿の良いネタになる。『届いたらSNSにアップする』のが自然で、そうした実際に使っている様子が分かる投稿は『信頼できる』と思う人も多く、利用のハードルを下げてくれる」(服部氏)

 利用者の投稿に頼るだけでなく、スナックミー側もSNSを活用。利用者の投稿に「いいね」を付けたり、サービスに関する疑問が投稿されていればそれに答えたりと、利用者と積極的にコミュニケーションを取っている。

photo snaq.meの公式Instagram。SNSでもおやつの紹介やイベントの告知などを行っている

 社内にはエゴサーチしてsnaq.meの評判や感想をチェックする人も多いため、利用者の意見を拾い上げて社内に共有し、すぐに改善に着手するケースもあるという。「おやつのフィードバックはsnaq.meのサービスの中で得られるが、サービスそのものをブラッシュアップするには、ソーシャルな意見も大切だ」(服部氏)

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