インタビュー
» 2019年12月29日 07時00分 公開

不定期ショート劇場:「蛇口から出てくる桃ジュース」がヒットしたのは偶然ではない、そう感じたワケ (1/4)

7月、秋葉原に「蛇口から出てくる桃ジュース」が登場した。大きな桃のオブジェに蛇口がついていて、ハンドルをひねれば桃ジュースが出てくる。あっという間に火がついて、3日目には完売。こうした企画はどのように考えているのか、日本百貨店の担当者に聞いたところ……。

[土肥義則,ITmedia]

 今年もいろいろあったよねえ――。

 年末に近づくにつれこのような言葉をよく耳にするが、いろいろあった中で、記者が深く記憶に刻まれていることがある。蛇口から出てくる桃ジュース(1杯500円、税込)だ。

 「なんだよ、蛇口から桃ジュースって。いや、ちょっと飲んでいみたいなあ」と気になった人もいるかもしれない。JRの秋葉原駅から3分ほど歩くと、日本百貨店しょくひんかんにたどりつく。7月18日、そこに蛇口から桃ジュースが出てくる商品を出したところ、売れに売れたのだ。

 大きな桃のオブジェに蛇口がついていて、ハンドルをひねればジュースがドバドバドバ……。インパクトのある見た目だけでなく、岡山産の桃を30%使ったジュースはなぜ売れたのか。日本百貨店の簑島学店長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

蛇口から桃ジュースが出てくる

交渉して、申請して、交渉して

土肥: 日本百貨店しょくひんかんって、いろいろなイベントをしていますよね。「ご当地パン祭り」を開催していたので、「地域のパンを売っているんだろうなあ」と思っていたら、確かにさまざまなパンを販売していました。ただ、それだけではなく、「食パンベッド」なるものをつくって、その上で寝ることができる。しかもトッピングができるので、「ワタシはピザ風に」「オレはバターで」といった感じで、多くの人が自分好みのベッドにして寝転び、写真をパシャパシャ撮っていました。

 このほかにもユニークな企画がたくさんあるのですが、個人的に気になったのは「桃ジュース蛇口」。桃の形をしたオブジェに蛇口がついていて、ハンドルをひねれば桃ジュースが出てくる。周年祭の一環としてこの企画を行ったところ、ものすごく売れたそうですね。

日本百貨店しょくひんかんに桃のオブジェが登場

簑島: 「周年祭の企画に何かおもしろいことはできないかなあ」と考えていたときに、ある人から「岡山で蛇口をひねれば桃ジュースが出てくる企画をやりました。東京でもできませんか?」という提案をいただきました。

 この話を聞いたとき「ぜひ、やりたい!」と思ったのですが、実際にできるかどうか不安を感じていました。設置するにあたって保健所の許可は欠かせません。何度も保健所に足を運び、どのような申請であれば実現できるのか。担当者に現場を見てもらったものの、日本百貨店の区画内で行うには建物の構造上どうしてもできない。ただ、館内の飲食店内であれば大丈夫ということで、なんとか設置することができました。

土肥: 交渉して、申請して、交渉して、なんとか実施できるようになったわけですね。その後は、どんなことを?

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