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» 2020年01月15日 08時00分 公開

企業SNS「中の人」がいま考えるべきこと:SNS担当者は「中の人」から「そばの人」へ? そのために知っておくべき「3つのM」とは (1/3)

SNSは、今や必要不可欠な存在となっている。企業側も、マーケティング手法の一環として活用するのが当たり前の時代になってきた。消費者との新たな関係性を築ける一方で、いわゆる「中の人」がトラブルになったり反感を買ったりしてしまうケースも。電通メディアイノベーションラボ主任研究員を務め、SNSに詳しい天野彬氏は、これからの企業SNSは「中の人」よりも「そばの人」になるべきだと解説する。そのために必要な「3つのM」とは。

[天野彬,ITmedia]

連載:企業SNS「中の人」がいま考えるべきこと

 SNSは、今や私たちの生活の中に溶け込み必要不可欠な存在となっています。企業側も、マーケティング手法の一環として、情報発信やコミュニケーション醸成に活用するケースが「当たり前」になってきました。一方で、いわゆる「中の人」が存在感を出しすぎたり、消費者との距離感が近すぎたりして「炎上」してしまうケースも出てきています。今、SNS担当者が考えるべきことはどういったことなのでしょうか。 電通メディアイノベーションラボ主任研究員を務め、SNSに詳しい天野彬氏が2回に分けて解説します。

 現在では、SNSが企業のコミュニケーション活動において欠かせない位置を占めるようになりました。筆者はSNSを中心としたインターネット上のコミュニケーションの動向や若者のトレンドやコンテンツ消費などを専門とした研究・コンサルティング業務に従事しており、「企業がSNSをどう使っていくべきか」といったテーマを追い続けてきました。

ALT SNS動向をまとめた『SNS変遷史−「いいね!」でつながる社会のゆくえ』(イースト新書)

 そのような動向を俯瞰的にまとめる意味で、『SNS変遷史−「いいね!」でつながる社会のゆくえ』(イースト新書)を2019年10月に上梓しましたが、スマホ登場以降の移り変わりはより一層激しさを増していると感じています。

 本稿では、各SNSの特徴やユーザーの使い方にも触れつつ、そこでいま企業はどのようなコミュニケーションをすることが求められているのかについてまとめます。

SNSの変遷と3大SNSの特性

 SNSは、誕生からわずか15年あまりで社会のあり様を大きく変えました。mixi、Facebook、Twitter、Instagram、LINE、Snapchat、TikTokなど、それぞれにその場でしか展開できないようなコミュニケーションのかたちがあり、競合しつつもすみ分けあっています。

 日本国内のMAU(Monthly Active Users=月間でのユーザー数)は、Twitterが4500万、Facebookが2700万、Instagramが3300万(参照:各社の公式発表)。LINEはさらに大きな数ですが、狭義にはSNSではなく、「インスタントメッセンジャーアプリ」に分類されるので、ここでは除いて議論します。人と人とのつながりが価値を持つSNSだからこそ、このMAUをもってTwitter、Facebook、Instagramを「3大SNS」と評することができます。

3大SNSの特徴とは(画像はイメージ、出所:ゲッティイメージズ)

 Twitterは、あるニュースが拡散され、それに対する人の反応や意見が見えるという特性があり、「世の中の今を見る場」として、ユーザーも自身のアイデアや考えを広めたり、告知・拡散したりするときに使う点に特徴があります。

 Instagramは、「個人のとっておきの体験をビジュアルでシェアする場」という際立つ特性があり、自分の“好き”を掘り下げることにアクティブなユーザーが目立ちます。

 Facebookは、地元の人や同じ関心を持つ人、会社の同僚など、いろいろな世代の人がつながり、しかも実名なので、フォーマル性を強く帯びています。それゆえ、人生の節目の「ご報告」など、みんなに知らせたい公的な情報を伝える場として活用される傾向が色濃くあります。もちろん、ニュースや日常の様子を投稿する人もいるので、TwitterとInstagramの中間に位置付けることもできるでしょう。

 各SNSの特性を分かりやすく伝えると、Twitterは世の中の話題を知り、会話に加わるために「広場に出掛ける」感覚、Instagramはその人の趣味や世界観を知るために「家に遊びに行く」感覚、そしてFacebookは社交的でフォーマルな会話が飛び交う「知った人が参加するパーティー会場に出掛ける」感覚に近いと筆者は整理しています。

 企業SNSの運用は、こうした特質を理解し、それぞれの場の特性にあったコミュニケーションを展開することが第一義には求められるのです。

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