コロナウィルスの感染者が1月31日に1万人を超えた。そこからわずか4日で感染者数は2万人を超え、猛烈な勢いで広がりをみせている。5日時点で国内の感染者数は22人に達した。連日の報道もあり、日本でもコロナウィルスによる心理不安が現れ始めている。オークションやAmazonでマスクを高額転売する動きが社会問題になるほどだ。
不謹慎だと思われるかもしれないが、株式市場では、早速「コロナウィルス関連株」の物色が始まっている。特に、今後需要が見込まれるマスクや医療廃棄物を手がける会社の株価は、ここ2週間で大きく上昇した。
「コロナウィルス関連株」として最も値上がりした銘柄は、サージカルマスクなどの衛生関連製品を手がける「川本産業」だ。同社の年明けの株価は450円で、時価総額はわずか27億円程度だった。しかし、2月3日の株価はおよそ9倍、4000円にもなり、時価総額は一時240億円に膨れ上がった。なお、2月4日時点の株価は2395円と、落ち着きを取り戻しつつあるが、それでも今回の騒動で川本産業は100億円以上も企業価値を増加させたことになる
ここまで考えると、製薬会社も同様に「コロナウィルス関連銘柄」として株価の上昇が期待できそうだ。現に、一部の製薬会社についてはすでに「コロナウィルス関連銘柄」として取り沙汰され、株価が上昇しているものもある。
しかし、筆者は、今回の騒動で製薬会社は利益の増加どころか、打撃を被る可能性すらあると考えている。その理由は下記の通りだ。
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