株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役。キャリアとコミュニケーションの専門家として、芸能人や政治家の謝罪会見などをコミュニケーションや危機管理の視点で、テレビ、ラジオ、新聞等において解説している。大学や企業でのキャリア開発やコミュニケーション講座を全国で展開中。著書「謝罪の作法」他多数。
コロナウイルス対応として、大手就活情報会社の合説(合同企業説明会)が続々中止になっています。また来る3月1日、いわゆる就活解禁日以後に予定されていた国立大学などの学内合説ものきなみ中止が決まっています。感染は恐いけどこの日に賭けてきた就活学生が右往左往しているのも事実。準備を進めてきた採用企業もとにかく前に進まなければなりません。
(1)大学就活指導の現場から見た新卒採用状況
私は昨年末、都内で人事担当者の方を対象とした日本産業カウンセラー協会東京支部主催のセミナーに登壇しました。そこでは「人事担当者が知っておきたい、大学就活指導の現場から捉える新人採用とその育成」と題して、大学キャリアセンター教員として15年、経験を重ねた視点から、昨今の新卒学生採用について提言を述べさせていただきました。
当初50名のこぢんまりしたセミナーの予定でしたが、当日は予定を超える参加者の方に集まっていただくことができました。人手不足、採用難に直面する企業の採用担当の皆さんのご苦労は日頃からよく理解しているつもりです。一方、大学のキャリア支援の側から見れば、そうしたご苦労はわかるものの、今一つ学生の期待や利便性とずれを感じるところもあります。
東京近郊の大学はまだしも、地方大学では単純に距離の問題があり、距離の問題は時間という有限なリソースを消費します。私の勤務する大学は新幹線に乗れば東京まで90分で行ける距離にあり、地方大の中でもまだ恵まれています。しかしそれでも就活する学生たちは毎回新幹線に乗っての移動などできません。地方の学生は限りあるお金を少しでも有効に使おうと、深夜バスや早割予約など、手を駆使して交通費の倹約に努めています。
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング