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» 2020年04月23日 08時00分 公開

地方の実施率わずか13%:コロナ禍でも「テレワークできるのにしない」日本企業の“最悪の足かせ”とは (2/3)

[服部良祐,ITmedia]

「うちの県では感染者がまだ少ないから」という油断

――実際、10日時点(厚生労働省の発表時)で感染者数が1528人と最多の東京都はテレワーク実施率も49.1%でトップ。逆に感染者が報告されていない岩手県は6.2%、10日時点で3人のみだった鹿児島県も7.9%と実施率の最下位グループです。一方、例えば同じ地方部でも感染者が比較的報告されていた北海道(当時226人)は14.4%、福井県(72人)なども15.3%となっています。

photo 地域別テレワーク実施率(パーソル総研「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」第2回。クリックで拡大)
photo 都道府県別テレワーク実施率(パーソル総研「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」第2回。クリックで拡大)

小林: 「うちの県ではまだ感染者が出ていない。だから自分の会社はまだテレワークをやるフェーズではない」という感覚の人が多かったのではないか。

 しかし、以前は感染者がいなくても1週間後に数十人、数百人とクラスターが発生するケースはどこでも起きている。今回のウイルスには、(潜伏期間が長く)非常に“遅効性”であるという特徴があるからだ。感染者数という、いわば「遅れてやってくる指標」にみんなが反応してしまっているというのが今の状況と言える。

――テレワーク化の遅れを巡っては、企業側のシステムや制度面の問題もよく指摘されますが。

小林: ハンコや書類文化などがテレワークの妨げになっているという話がよく出る。確かに行政をはじめ、紙文化は非常に残ってしまっている。ただ、それも「相手次第」と言えるだろう。

 テレワークは従業員1人や個社ではできない。企業活動というものは常に相互の活動になるからだ。例えば、自社でテレワークをやるため電子取引をOKにしたところで、取引先の会社が「うちはまだ書類でやっている」「実際に取りに来て」と言い出したら、そうせざるを得ない。

 政府などが(テレワーク促進で)今進めているのは、非常事態宣言を出したり、メディアを通じて危機感を底上げさせるような施策だ。これらは引き続き進めるべきだが、(企業や働き手の間の)危機感の“濃淡”を無くす効果は薄いと考える。反発心を逆に生んでしまうからだ。

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