吉祥寺でステーキ戦争勃発 「いきなり!」「やっぱり」「ステーキ屋松」の決定的な違いをプロが分析飲食店を科学する(3/7 ページ)

» 2020年08月17日 05時00分 公開
[三ツ井創太郎ITmedia]

やっぱりステーキはファミリー層を獲得

 続いて訪れたのはやっぱりステーキです。駅から3〜4分歩いた裏路地にあります。東京初上陸という話題もあってか、10人のお客さまが店舗の外に並ばれていました。席数はテーブル席18席、カウンター席7席、テラス席10席の合計35席。

やっぱりステーキの店舗の外には行列が

 店舗に到着してまず感じたのは、ファミリー客の存在です。この日は平日でしたが、店内には2組のファミリー客がいました。カウンター席とテーブル席の両方を設けることで、サラリーマンなどの1人客だけではなく、ファミリー客の獲得にも成功しているようです。

 券売機でオーダーしてから店内に入る仕組みとなっています。私がオーダーしたのは、同店で最も安いステーキセットである「やっぱりステーキ100g」。サラダバーとスープ、ごはん(白米、黒米)の食べ放題が付いて880円という驚きの安さです。消費者としてはうれしい価格ですが、他チェーンと比べても高原価率のビジネスモデルであると予想されます。

やっぱりステーキのお肉のおかわり

 実際の原価率はどうなっているのでしょうか。地元紙の報道によると、原価率は80%を超えるそうです(出所:沖縄タイムス+プラス18年5月6日付、「沖縄で急成長『やっぱりステーキ』全国へ 『あっぱれ』で売上100億円目指す」)。一方、いきなり!ステーキの原価率を運営会社の中期経営計画で確認すると59.2%(19年12月)でした。やっぱりステーキが高原価率のビジネスを展開していることが分かります。

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