仕事に追われる人の多くは、いつもカバンにPCを入れているのではないだろうか。それと、多少の書類も。最近ではペーパーレス化が進み、書類の分量も減ってきた傾向があるものの、やはりPCを持ち歩いて出歩くことに変わりはない。
一方、鉄道会社も、そんな人たちに向けてサービスを整備してきた。駅に公衆無線LANを配備したり、カフェなどをテナントに設けたり。以前は、ベンチでPCと書類を広げながら、器用に作業している人をよく見かけたものだ。
ジャーナリストの佐々木俊尚氏が『仕事するのにオフィスはいらない』(光文社新書)を刊行したのは、2009年7月のこと。この本の影響を受けた人の中には、オフィスを離れてカフェなどの「サードプレイス」で仕事をする人も現れた。スターバックスなどには公衆無線LANが整備され、出先での仕事もどんどん行われるようになった。その背景には、小型のノートPCと、スマートフォンの普及がある。
そんな中、鉄道各社もWi-Fi環境の整備に乗り出していた。駅には携帯キャリアの有料サービスとはいえ、公衆無線LANを設置するようになって、ベンチは減りつつあったものの、あえて大幅に削減しようとはしなかった。
駅でメールをチェックする人や、駅内のカフェでPCを開く人、あるいはデータ通信回線を利用して電車内で仕事をする人。新幹線の中では、会社から支給された15インチ以上のノートPCで仕事をする人がいることも話題になった。
ここで、鉄道会社はどんなサービスを提供するのが適切なのか、ということが課題になっていく。
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