クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

コロナ対策? トヨタが非対面中古車ビジネス池田直渡「週刊モータージャーナル」(4/5 ページ)

» 2020年09月14日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

 トヨタは過去一年、このシステムの試験運用をやってきた。その結果、非対面システムで売れるのは安いクルマだということが分かった。

かなりの低価格からラインアップされる。登録台数は現時点では数百台とそれほど多くはない

 いわれてみれば、300万円の中古車を現物を見ないで買う客は少ない。30万円とか50万円のクルマなら、期待値そのものが低い。それでもそういうクルマを見ないで買うとなれば、街場の素性の分からない中古車屋から買うより、トヨタのディーラーから買うことにメリットを感じるだろう。実際トヨタでは12カ月点検相当の整備を行ってから納車するし、1年から最大3年までの保証オプションも付けられる。これは車両によって違うが、例えば筆者が試しにチェックしたアリオンは3年保証が2万5520円だった。

 トヨタから出たリリースには、取ってつけたように、コロナ時代の非対面販売もメリットに挙げているが、コロナ以前から試験運用をしていたことからみても、それはついでの話でしかない。

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