マジか!? コロナ禍で「薄毛ビジネス」が盛り上がっている理由スピン経済の歩き方(5/5 ページ)

» 2020年09月15日 09時34分 公開
[窪田順生ITmedia]
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菅首相に期待すること

 マスクをしない男性が搭乗していた飛行機から下ろされたように、今やマスク装着は日本人の常識となっている。コロナ以前から花粉症シーズンなどはマスクをつけていた人だらけだったことを踏まえれば、感染者がゼロになってもマスクだけは生活習慣として定着していく可能性が高い。ということは、身だしなみにおける「髪」への注目は今後さらに高まっていくということだ。

 また、多発する自然災害、コロナ不況、感染再拡大への恐怖など、日本人のストレスも増えているので、抜け毛の悩みも増えていく。つまり、アフターコロナの時代、われわれは「薄毛との共生」も考えていかなければいけないのだ。

自民党総裁になった菅義偉氏(出典:ロイター)

 くしくも、昨日、自民党総裁になった菅義偉氏は、自民党の三回生の中で薄毛の議員が多く参加する「日本を明るくする会」、通称「ハゲの会」の名誉総裁を務めるなど、自他とも認める薄毛である。

 ストレス社会で疲弊する日本のおじさんはハゲが多いといわれていたが、実は意外にも、日本国の首相で薄毛は少ない。安倍さん、麻生さん、鳩山さんなど年齢の割にフサフサな人が多く、小泉さんなどはかなり毛量が多い。横になでつける薄毛特有のヘアスタイルの御仁は、中曽根康弘氏以来かなり久しぶりだ。

 薄毛対策ビジネスが盛り上がるこのタイミングで、薄毛の首相が誕生するのも何かの縁を感じてしまう。この勢いに負けないように、菅首相にはぜひとも日本を明るく照らしていただきたい。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


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