座席を囲む部分が大きく前方に開くようになっていて、そこから乗り込むことができる。座席部分は足が伸ばせる程ゆとりがある。また、飛行機のような「操縦かん」などはなく、行き先などを入力するディスプレイのみを搭載している。今回公開された機体は展示用モデルで、実用化に向けて今後も開発が進む。担当者は「自動運転で誰もが簡単に乗ることができる機体を目指している」と話す。
実際に見て感じたことは、空を飛ぶとは思えないほど「コンパクト」だということだ。日常の移動手段として普及させるため、一般的な駐車場2台分に収まるよう設計しているという。現在は1人乗りだが、将来的には2人乗りで時速100キロ、20〜30分の航続時間を目指している。
空飛ぶクルマは、都市部でのタクシーサービスや、離島や山間部の新たな移動手段、災害時の救急搬送などでの活用が期待されている。
空飛ぶクルマの市場規模は、2040年に全世界で約150兆円超になるとも予想されていて、各国で開発が進められている。日本でも、18年に「空の移動革命に向けた官民協議会」を設置したほか、経済産業省と国土交通省によって、23年の事業開始、30年の本格普及に向けたロードマップが制定されている。
SkyDriveは、初期の販売価格を5000万円前後と見込んでいる。実用化に向けては、飛行空域や離着陸の場所など課題も残るが、近い将来「ちょっとそこまで飛んでくる」という時代が訪れるかもしれない。
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