クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

GRヤリス 一番速いヤツと一番遅いヤツ池田直渡「週刊モータージャーナル」(4/6 ページ)

» 2020年11月23日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

お勧めは1.5リッター+CVTのRSグレード

 ということで筆者のお勧めは1.5リッター+CVTのRSグレードである。RZ系のハンドリングは、車体の底にゴム系の接着剤でも塗ってあるかのような、路面ビッタリ貼りつき系。とにかくハンドルを切れば曲がる。サーキットの速度ですらそういう傾向なので、公道ではもうハンドルを切る以外にやることがない感じだ。

 対してRSは割と荷重が呼べるセッティング。それは「お前が好きなだけだろう」といわれればその通りだけれど、公道で常識的な速度でできることといったらタイヤの限界よりはるかに下の領域でクルマの旋回特性を変えて曲げてやることだと思う。なのでそこの自由度が楽しめるRSは山道でなかなかに楽しい。

RSに搭載されるのは、3気筒NAの1.5リッターエンジン

 RSとは詰まるところロードスポーツってことにしましょうよと、トヨタの人に言ったくらい公道で楽しいクルマだ。筆者的には公道で乗る限り、つまりロードスポーツと見る限りベストGRヤリスだと思う。RZ系はやっぱり素性からしてウェポンタイプなのだ。

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