地域の利用者向けの鉄道運行も富士急行は大切にしている。単線ながらも、列車の交換ができる駅を多く設け、高頻度の運転に対応している。早朝に都内へ向かうために便利な列車や、遅い時間帯に「かいじ」から乗り継いでも深夜に家に帰れる列車も走らせており、ダイヤの設定が非常に細かい。
地方の鉄道にありがちな紙のきっぷだけではなく、JR東日本との相互の利用を意識してSuicaを導入。一方、バス事業ではPASMOを利用しているが、いずれにせよ交通系ICカードの需要にも対応している状況だ。
確かに車両は、他社からの譲渡車両を中心としているが、「トーマスランド20周年記念号」や「富士登山電車」など独特の改造車も使用し、多彩な車両を走らせる印象を利用者に与えている。
多角化していても、決して鉄道事業はおろそかにしない。それどころか力を入れ、地元の人にも観光客にも便利な列車運行を行おうとしている。
地方でもガチンコの鉄道事業ができ、それで成果を上げているのを富士急行の鉄道事業は示している。
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