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» 2020年12月04日 07時00分 公開

古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」:“鬼滅缶”で大成長? 3週間で5000万本を売ったダイドーから学ぶ「コラボ成功のヒケツ」 (1/2)

大ヒット中のアニメ、「鬼滅の刃」とコラボ企画を行った企業の決算が徐々に開示されてきた。今期には「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」の公開に合わせたコラボ企画が相次ぎ、業績を回復ないしは成長させる企業が現れ始めている。

[古田拓也,ITmedia]

 大ヒット中のアニメ、「鬼滅の刃」とコラボ企画を行った企業の決算が徐々に開示されてきた。今期には「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」の公開に合わせたコラボ企画が相次ぎ、業績を回復ないしは成長させる企業が現れ始めている。

 そのような状況の中で最も注目を浴びた鬼滅コラボ企業といえば、ダイドーグループホールディングス(DyDo)だろう。同社の中核事業を営むダイドードリンコは、10月5日からダイドーブレンドに計28種の鬼滅キャラをあしらったコラボ缶企画を展開し、これが同社に記録的な売上をもたらしている。

ダイドードリンコの“鬼滅缶”Webページ(ダイドードリンコ)

 DyDoは、9月の流通チャネルにおけるコーヒー飲料が前年比40.3%減となる大幅な落ち込みをみせ、苦戦していた。しかし翌月から開始した鬼滅コラボでは月次売上が前年比で234.9%にまで上昇し、鬼滅缶は発売からわずか3週間で累計販売本数5000万本を突破した。鬼滅コラボ缶が、同社のコーヒー飲料ビジネス全体を牽引(けんいん)するという現象が起こっているのだ。

ダイドーブレンドは“鬼滅缶”で売上急増 オコスモ作成 ダイドーブレンドは“鬼滅缶”で売上急増

 市場では、鬼滅コラボが開始された直後こそ株価は無反応だったが、2021年1月期第三四半期決算が公表される1カ月前の10月26日から「鬼滅コラボで恩恵を受けている可能性がある」という期待ベースで株価が上昇を始め、コラボ効果が徐々に株価へ織り込まれ始めた。

 そして11月26日に公表された決算では、鬼滅コラボが奏功し、従来予想の5倍となる25億円の純利益をたたき出した。翌日の寄付には前日比で10%を超す大幅高となったものの、その後買いは続かず、直近の株価は5300円程度と軟調に推移している。この株価水準は鬼滅コラボ前とほぼ同水準であり、鬼滅効果は今のところ全戻しとなってしまっている状況だ。

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