さまざま知的財産が国内に存在している技術大国の日本。軍事技術から液晶や半導体関係まで、大手企業から中小・零細企業まで、他社が作れない技術力を誇る唯一無二の企業も少なくない。
そんな日本の技術を欲しいと思う人たちは国外にも数多い。正当に契約を結んで技術の恩恵を受けるというやり方ならいいが、日本の知的財産を盗もうとする人たちもいる。
例えば今年1月、ロシアの情報機関員と思われる、ロシア通商代表部所属のスパイが、ソフトバンクの元社員から5G(第5世代移動通信システム)に関連する社内情報を受け取っていたことが判明している。
こうした事件は日本に限らず、世界中で起きており、決して珍しい話ではない。最近ではそうしたスパイ工作がサイバー攻撃などでも行われるようになって、より危険度は高まっている。
筆者がこれまで取材してきた各国の元情報機関の関係者らも、ハッキングによるスパイ工作が世界で蔓延していると語っているが、一方で、その関係者らの多くがクラシックなスパイ工作もいまだにあちこちで行われていると話している。その一つが、ハニートラップである。
実は最近、米国をはじめとする国外でハニートラップに関するニュースが話題になっていた。米国のケースでは政治家が中国系工作員のハニートラップに陥っていたことが暴露されてその実態が明らかにされた。
こうした話を目にするにつれ、世界でも有数の技術大国である日本のビジネスパーソンらも無関係ではないことを実感させられる。日本のビジネスパーソンにとっても、ハニートラップの実態を知ることは価値があるだろう。
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