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独自で強い仕事のために、「客観を超えて主観を持て」偉大な事業家は(4/4 ページ)

» 2020年12月19日 08時00分 公開
[村山昇INSIGHT NOW!]
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客観は物事をとらえる土台・手段

 以上を踏まえ、物事のとらえ方を3つのフェーズに分けて整理しておきましょう。

 フェーズ?は「フワフワした主観」。この状態はいまだ思考が脆弱であり、ここに留まっているかぎり、自分がいくら感情的にその事業アイデアに熱を上げても、周囲を説得できないでしょう。ただ、時代をなんとなく感じている、流行の変化を漠然と認識するといった場合はこのフェーズでも十分ではあります。

 自分の意見を通す、自分のアイデアに周囲を巻き込むといったことが必要なときは、2番目の「固い客観」フェーズに入らねばなりません。思考の地固めは分析や論理を通じて、万人に説明がつく根拠を示すことです。

 そしてこの固い地面を踏み台にして意志的に跳躍する。それがフェーズ?「客観を超える主観」です。その独自の主観は、当初は誰も理解する人がいないかもしれません。でもそれが後に万人を感服させる考え方になる場合もあります。───「そうか、そういうものの見方があったか!」「こんな●●見たことない! ●●の概念が変わった!」と言わしめる偉大な商品・サービスは、常に一人の人間の偉大な主観から生まれたものです。(村山 昇)

 →村山昇氏のバックナンバー

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