「終電繰り上げ」は再成長の準備 2021年の鉄道ビジネス、“前向きなチャレンジ”が闇を照らす杉山淳一の「週刊鉄道経済」新春特別編(5/5 ページ)

» 2021年01月02日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]
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自分とそのまわりを明るくしよう

 1957年から60年以上も続くラジオ番組「心のともしび」は「暗いと不平を言うよりも、すすんであかりをつけましょう」と言い続けている。85年4月にユナイテッドテクノロジーズ社がウォールストリートジャーナルで掲載した意見広告は「You're in control of your small corner of the world. / Brighten it ... / You can.」と結んだ。「世界の中の一角、キミのまわりを明るくしよう。キミならできるよ」だ。同社の広告をまとめた本『アメリカの心』(学生社)によると、この広告のポスタープレゼントサービスに3万4676枚の応募があったという。

 国を憂う。世界を憂う。人類の将来を憂う。そこにとらわれると気持ちが押しつぶされそうだ。しかし、もっと小さな単位なら、なんとかなる。自分自身が明るい気持ちになること。次に、まわりに暗い人がいたら明るく照らすこと。一人一人が自分のまわりを明るくしたら、世界全体がもっと明るくなる。

 失敗してもいいじゃないか。失敗したらCOVID-19のせいだ。そう思えば気楽にチャレンジできる。そんな取り組みを応援し、伝えたい。

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

乗り鉄。書き鉄。1967年東京都生まれ。年齢=鉄道趣味歴。信州大学経済学部卒。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。出版社アスキーにてPC雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年よりフリーライター。IT・ゲーム系ライターを経て、現在は鉄道分野で活動。鉄旅オブザイヤー選考委員。著書に『(ゲームソフト)A列車で行こうシリーズ公式ガイドブック(KADOKAWA)』『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。(幻冬舎)』『列車ダイヤから鉄道を楽しむ方法(河出書房新社)』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」。


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