コラム
» 2021年01月28日 05時00分 公開

焼き肉業態で「非正規差別」? 批判記事を巡り、ワタミが抗議した「論拠」とは「効率化で非正規切り」は本当か(1/4 ページ)

コロナ禍で焼き肉業態へ業態転換を進めるワタミだが、近頃「非正規差別」をしているとの批判記事が公開された。これを受けてワタミ側は抗議文書を発表したが、その根拠は? 取材で見えてきた事実とは。

[新田龍,ITmedia]

 2020年の春から続くコロナ禍の影響により、この年末年始は多くの会社や個人が忘年会、新年会を控えたことで飲食業界は書き入れ時の売上が消失し、また年始早々11都府県で2度目の緊急事態宣言が発出された影響もあり、当該地域の飲食店の経営には大きな打撃となっている。

 東京商工リサーチによると、20年における負債1000万円以上の飲食業倒産件数は842件と、過去最多であった11年の800件を上回るワースト記録となったという。

出所:東京商工リサーチ

 特に、感染拡大によって休業や時短営業を余儀なくされた「酒場,ビヤホール(居酒屋)」業態の倒産件数は急増しており、コロナ禍以前から人手不足と人件費高騰の影響も受けていたことも重なって、極めて厳しい収益環境にあるといえる。実際、居酒屋大手のモンテローザは、2度目の緊急事態宣言発出を受けて、東京都内で運営する337店舗のうち、61店舗の閉店を発表している。同社はアルバイト含め約2万人が働いており、その雇用維持が困難だとし、固定費を圧縮するための措置だという。

出所:同社のプレスリリース

 そんな中、同じく業界大手のワタミは、売上が落ち込む居酒屋から、業績回復基調にある焼肉店への業態転換を発表。同社の主力ブランドである「和民」の全店を順次「焼肉の和民」に切り替え、既存ブランドの転換とフランチャイズ展開を合わせ、今後5年で400店舗の出店を目指すという。同業態では食べ放題形式を中心とし、配膳ロボットを導入するなど店舗運営の合理化を推進することで雇用を守ろうとしており、その取り組み内容はNHK「クローズアップ現代+」でも採り上げられ、報道されている。

 しかし、当該報道から数日後、ネット上でワタミに対する批判記事が掲載された。

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