当該記事の趣旨は次のようなものだ。
なるほど、これらの指摘が事実であれば、報道された美談とは程遠い「コロナ禍のドサクサに紛れた非正規切り捨て」である。これは非難されても致し方ないと考えていたところ、今度はワタミ側から報道内容を否定するリリースが出された。
リリースでは「事実関係と異なる記事を掲載され続けることは、多くの皆様に誤解を与える」として、当該記事が掲載されたニュースサイトに対し、ワタミが抗議文を送付したことが記されている。
筆者は、ワタミがブラック批判にさらされていた13年前後、ワタミを批判する側の筆頭のような立場にいた。しかし、同社のその後の変革と改善を目の当たりにし、現在はワタミに対するスタンスもやや変わってきている。これまでの同社が実現してきた労働環境改善の経緯を本連載で紹介してきたこともあり、本件報道について筆者は強い関心を抱いた。そこで早速同社へ取材した結果、ワタミ側が当該記事に対して抗議に至った論拠が次の通り明らかになった。元記事で批判された点と対比する形で検証していこう。
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