フェムテックという言葉は、2016年から広がってきました。デンマーク出身の女性起業家で、「Clue」CEOのイダ・ティン氏が自身の開発した月経周期予測アプリへの投資を募るため、フェムテックという言葉を積極的に使い始めたのがきっかけです。このころから、女性の健康問題に取り組む企業がたくさんでてきて、大きなビジネスの分野になると彼女は感じたそうです。これらの動きを1つにまとめ、メディアや投資家の注目を集めて投資を呼び込みやすくするためにフェムテックという分かりやすい言葉を考え、積極的に発信するようになりました。
フェムテック市場は、定義がはっきりしているわけではありません。
月経や不妊治療、妊娠・子育て、更年期障害、出産後の身体的・心理的変化、セクシャルヘルスなどといった女性の身体や心の悩みを技術で解決しようという商品やサービスがフェムテック関連市場として捉えられています。そして、日々新たな商品が生まれて広がっています。
米調査会社ピッチブックによると、世界のフェムテック市場への投資額は2018年に日本円で約437億円。08年の25億円から17倍に拡大しています。
また、米調査会社フロスト&サリバンが18年に行った試算によると、将来のフェムテック市場は25年に約5兆円、周辺市場も含めると20兆円程度の規模になるとしています。ただしこれはあくまでも「米国を中心にした先進国のデータ」であり、必ずしも世界全体のフェムテック市場の将来を表したものではないようです。
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