総務省の幹部たちが菅義偉内閣総理大臣の長男などから接待を受けたことが問題視され、さらには他の接待疑惑も指摘されるなど波紋が広がっています。
高額の接待を受けたとされる内閣広報官の辞任について、NHKは3月1日に「山田内閣広報官が辞職 総務省接待問題で 菅首相 国会で陳謝 」と題して報じました。この中で、18年に汚職事件を経験した文部科学省の中堅職員は、以下のように述べています。
「省内で起きた事件では職場の人が検察の取り調べを受けるという事態を目の当たりにしており、接待を受けることを甘く見てはならないと痛感した」
接待されたのが、知識を持たない危機意識が薄い人たちの集まりだったのであれば「うっかりしたのかな」とも受け止められますが、今回は国家公務員の中でも特にエリート層が接待を受けたのであり、1人7万円を超える高額な飲食だったことなどから、「うっかり」で片付けられるとは思えません。
接待する側も、接待される側も、双方にリスクがあることを承知で行っていたはずです。なぜ、リスクを冒してまでも接待する必要があったのでしょうか。それは、リスクを冒してでも接待する/されることにメリットを感じていたからに他なりません。
接待の場では“密室”が構築されます。密室を構築するメリットはさまざま考えられますが、大きく分けて3点を挙げることができます。そして、これらのメリットは互いに依存しあう関係にあります。
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